タイの人に「コボリ!」と声をかけられたことはありますか

タイの人に<strong>「コボリ!」</strong>と声をかけられたことはありますか?
今のバンコクにはあまりいないかもしれないですが、ひと昔前のタイの一般人にとって、日本語といえば「コボリ」「ヒデコ」「アジノモト」くらいでした。ですから、日本人を見かけると「コボリ!」と言っていたんですね。一体、コボリって、誰なんでしょう?

答えは、<mark><strong>『クーカム』</strong></mark>というタイの小説の登場人物です。
舞台は第二次大戦下のバンコクで、<strong>小堀大尉</strong>とタイ女性・アンスマーリンの悲恋が描かれています。「日出子(ヒデコ)」というのは、小堀がアンスマーリンに付けた日本名です。

女性作家トムヤンティによる『クーカム』は1965年に雑誌で連載が始まり、<strong>1970年からテレビで6回、映画で4回も映像化</strong>され、舞台でも演じられています。特に1990年のテレビドラマでは、国民的歌手のバード・トンチャイがコボリ役を演じ、空前の大ヒットとなりました。2013年の映画化作品では、人気俳優のナデート・クギミヤがコボリ役でしたが、ナデートさんはお母さんの再婚相手が釘宮さんという日本人なので、日本の名字を名乗っているそうです。このように『クーカム』はタイ全国で知られる不朽の名作。テレビや映画によって「コボリ」「ヒデコ」という名前も広まったのですね。

<img class=”aligncenter size-medium wp-image-990″ src=”https://www.personnelconsultant.co.th/jobseeker/wp2023/wp-content/uploads/2024/02/koogum12-211×300.jpg” alt=”” width=”211″ height=”300″ />※2013年の映画版 クーカム

 

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『クーカム』はフィクションではありますが、背景については史実通り忠実に描かれています。
第二次大戦中の1941年、タイと日本の間では日泰攻守同盟条約が締結され、日本の多くの軍人や軍属、兵士らがタイに流入してきました。日本軍が建設したカーンチャナブリーの鉄道は訪れたことのある人も多いと思いますが、補給路などのルートとしてタイを通る必要があったのです。しかし、日本の敗戦が色濃くなっていくにつれ、タイの国土にも爆撃機が飛来するようになります。

『クーカム』のクライマックスでは、日本軍の造船所のあったバンコク・ノーイ駅界隈がB29の爆撃を受け、尊い多くの命が奪われますが、まぎれもない史実なのです。『クーカム』は国境を越えたラブストーリーというだけでなく、戦争の悲劇を描いた作品でもあり、だからこそ観る人が涙するのではないでしょうか。

物語の中で、主人公のアンスマーリンは日本を憎んでいます。というのは、当時「自由タイ」という組織を中心とした地下抗日運動があったためです。アンスマーリンは反日グループの側にいたにもかかわらず、日タイ同盟の象徴として小堀大尉と結婚させられてしまいます。ただ、心の奥底では、小堀に惹かれる気持ちも芽生えています。一女性として小堀を愛する心とタイ人の一人として日本を憎む気持ち、アンスマーリンは二つの心に引き裂かれていくのです。

映画作品のいくつかは、日本語字幕付きのDVDをご購入頂けます。
小説版は、西野順治郎・訳『メナムの残照』でお読み頂けます。

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